2011年9月13日(火)
◆2011年 夏の療育事業
8月20日〜22日
島根県松江市方面 「水天閣」
参加者 40家族115名(大人60名、中学生7名、小学生12名、幼児16名)
医師 佐野俊二 岡山大学病院 心臓血管外科 教授
笠原真悟 岡山大学病院 心臓血管外科 医師
脇 研自 倉敷中央病院 小児科 医師
福 康志 倉敷中央病院 循環器内科 医師
荻野佳代 倉敷中央病院 小児科 医師
森田純次 倉敷中央病院 小児科 医師
看護師 岡山大学病院 2名
倉敷中央病院 1名
ボランティア 11名
島根県支部13家族28名(会員25名、医師2名、ボランティア1名)
今年は、宍道湖の景色につつまれた島根県松江市に行ってきました。
行き先が島根ということもあり島根県支部の皆さんと日程を合わせて療育を楽しみました。
1日目
行きのバスで帝人さんが酸素ボンベを持って待っておられました。
今年は酸素吸入をされている子どもが5名おり、岡山のバス乗り場まで来る間に無くなってしまうため帝人さんがこうして待っているんです。なんとも心強いです。
松江までの道中は、ボランティアとのレクレーションの時間です。ビンゴやゲームで大盛り上がり。ボランティアのお兄さんやお姉さんとあっという間に仲良くなってしまいます。
そして、いよいよ松江市の水天閣に到着です。
先生方の挨拶の後の夕食では、お腹が空いていたのか子ども達はビックリするぐらいよく食べる食べる。
親も退院後の話で盛り上がり、普段見せない子どもの様子に顔がほころんでいました。
夕食後は、楽しみにしていた花火です。 煙を吸い込まないようにボランティアと一緒に手持ち花火を楽しみました。怖くて持てないと言ってた子が、いつの間にか「次、次」と言って楽しんでいましたよ。
夜は、子ども達を寝かせ先生方を囲んでの懇親会です。 今年は、初参加の方がたくさんおり幼稚園や就学のことで話が盛り上がりました。 経験を重ねたベテランの会員さんもおられるので、どんな悩みも一緒に共有することができますよ。
2日目
早朝、先生やボランティアと一緒にラジオ体操をしました。
先生とラジオ体操をするなんてとっても新鮮です。
朝食の後は、朝の検診です。 「お名前は?ご飯はいっぱい食べたかな?」先生の質問に嬉しそうに答える子ども達。
病児の兄弟姉妹も一緒に診察してもらいます。同じように聴診器をあててもらうことで子どもなりに共感しあう大切な時間でした。
今日は、島根県支部と一緒にフォーゲルパークに行きました。 2両編成の一畑電車に乗り、フォーゲルパークまでの短い乗車でしたが、車椅子やバギーの子や酸素吸入の子も外の景色を見たり電車の動きに興奮していたようです。駅長さんのように指差し確認「出発進行」と真似をする子もいましたよ。
そしてフォーゲルパークに到着です。
フクロウの放鳥ショーでは、飼育員の呼びかけに私達の頭上すれすれを飛んでくるんです。これには子ども達も大喜びです。
フラフープにフクロウをくぐらせるというショーがあり、守る会から男の子と女の子2名選ばれました。ドキドキしながらもフクロウはフラフープをくぐってくれて、2人とも嬉しそうでしたよ。とっても上手でした。
パーク内には、展望台や何十種類もの鳥を観察する場所がたくさんあります。
車椅子やバギーの子は、介護車を使い展望台に向かいました。展望台からの眺めは最高です。宍道湖を一望でき、まるで海のようでした。
散策後は、島根県支部のみなさんとお別れです。1泊2日の交流でしたが、岡山県支部のボランティアと別れを惜しむ姿が印象的でした。
午後は、ホテルで昼食をとりまだまだパワーの残っている子ども達はボランティアとビンゴをして外の庭でシャボン玉をして遊びました。
石鹸をおろし金ですり、溶かしてシャボン玉にするんです。みんな手を泡だらけにしながらいっぱいシャボン玉をふくらませました。
東京から私達の為にキャンプに参加してくださる佐野先生を米子空港まで御迎えに行きました。玄関には多くの会員さんが佐野先生を出迎えてくれました。
先生が楽しみにしていた夕食は、バーベキューの予定でしたが天気が悪く大広間での食事になりました。
それでも子ども達は大喜びです。2日目となると友情が芽生えてくるのか、初日の緊張感が抜けて笑顔でおしゃべりしている子がたくさんいました。もちろん親も子どもの楽しんでいる様子に心も胃も大喜びです。
食後は、ボランティアと病児の父親とで介助の必要な子どもの入浴タイムです。
なかなか一人でお風呂に入れないお母さんも露天風呂にゆっくりつかれる貴重な時間です。
子ども達が就寝した後は、懇親会です。 子どもの飲んでいる薬のことをたくさん聞くことができました。 処方してもらっている薬のことは分かっているつもりでも、似たような薬の違いや同病児の服用している薬の違いなど、「なるほど〜」と改めて理解することができました。連日の懇親会で、みなさんが眠くなったところで就寝となりました。
写真は、眠っていた理一君が目をさまし佐野先生のところに。いつもの優しい顔がもっと優しく微笑ましい2人でした。
3日目
今年の療育事業も最終日です。
今朝は天気もよく、気持ちのいいラジオ体操をすることができました。
荷物をまとめてホテルを出発した先は、堀川遊覧のできる地ビール館に到着です。
お城のお堀をのんびり船でめぐり、水鳥や亀などを見ながら橋をくぐる時は屋根が下がってくるので顔が床に着くぐらいうつ伏せになったりと、親子で楽しむことができました。
あまりの気持ちよさに居眠りしてしまう子もいましたよ。
昼食は皆でカレーを食べました。日頃は残してしまう子もボランティアやお友達の食べている姿に背中を押されるのか残さず完食です。
食後は、お土産を買ったり地ビール館にいる鯉にえさをあげたりしました。
この2泊3日の療育事業を終え、子ども達は大きな思い出と友情、そして自信がつきました。親も子どもの成長を知ることができ、心臓病の子が元気に遊ぶ姿に勇気をもらい、病児とその兄弟姉妹が助け合う様子に感動しました。
今年は、初参加の親子や乳幼児の子どもがたくさん参加されました。
利尿剤を飲んでいるとトイレが近いから迷惑をかけるんじゃないか、そんな悩みもふっ飛ぶぐらい周りは助けてくれますし子どもも状況を理解します。
子どもの自立を促す、いいきっかけになるかと思います。
来年の療育事業が楽しみですね。また会いましょう。
この事業は、多くの企業・団体のご支援を得て成り立っています。
心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
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